小説をスマートフォンで書くことの苦悩について

俺はAndroidを使っている。Androidに外付けBluetoothキーボードを繋げれば具合がいいんじゃないか、そう思ってのことだ。喫茶店でパソコンを広げるのは恥ずかしい。だって、このデカデカとした画面を誰かに見られる可能性があるからだ。喫茶店なんてところは、特に都会の店舗はだな、隣席との距離が近すぎて頭がおかしくなりそうだ。少し身体を傾ければ俺の画面が見えるじゃないか。見るほどの価値はないのだろうが、見ず知らずの他人に見られることが苦痛だ、いや、実際に見られるかどうかじゃなく見られる可能性がある、という環境に置かれることに我慢がならないんだ。

そこで、スマートフォンである。スマホは現代人なら誰でも持ってるような道具であるわけで、喫茶店で取り出したからといって「おや?」となるようなシロモノではない。自然で、あらゆる景色に溶け込むツールだ。その道具を執筆に使うわけだ、周りの誰も小説を書いているとは思わない、そんな道具である。傍目には何の注意も引かない地味なサラリーマンであれ、一方で、創作の中では革命家たれ。俺は革命家だ。MacBookでは仰々しい、スマホが望ましい。俺は革命家だ。

と……述べたのは理想に過ぎなかった、AndroidMicrosoft Wordアプリはクソだ。糞すぎる。カーソルを変えると文章が削除される、スマホの表示上見えなくなるだけかと思ったら本当に削除されていた、OneDriveと連動しているから削除されるとめんどくさいんだよ。というわけで、Androidは執筆に向かない。 Wordアプリが糞だからだ、

そして俺は、このブログの文章をMacBookで書いている。カフェでひと目を気にしdつつ、「スタバでMAC(笑)」という声が頭の中で鳴りつづける。羞恥心のなかで俺はトラックパッドに恐る恐る触る、タッチ…この記事がリリースされた。